へっどらいん

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肺炎症状 病気

肺炎アウトライン

疾患名肺炎
はいえん
発病頻度***
初診に適した科内科(系)-呼吸器内科-感染症内科-小児科
初期診察-急性期治していますに
適する医療機関
世間来診療所-小中規模病院-総合病院-大学病院-救急体制-ICUのある病院
安定期-慢性期治していますに
適する医療機関
世間来診療所-小中規模病院-総合病院-大学病院
入院の不可欠性重症度や症状により不可欠
薬物治していますの規準急性期や合併症予防のために短期的に使用
手手段の割合なし
治しています期間の規準-予後

(予測される病気の推移や治していますに対する動作)

比較的短期(1~2カ月以内)に治癒できることが多い
診察-経緯観察に
不可欠な検査
血液-尿-痰-単純レントゲン-CT検査

肺炎概説
 我々の周りの大気中には様々な微生物が浮遊しており、肺は呼吸のために常にそれを吸入しているので、いわば常時それら微生物の侵入の危険にさらされているといえます。また我々の口腔(こうくう)、咽頭(いんとう)にも微生物が常在しており、呼吸はそこを通って行われます。それにもかかわらず、我々の肺の中は常に無菌に保たれています。これは驚くべきことですが、数々の精密な防御機構がそれを可能にしています。肺という臓器にとってこれは不可欠のことです。なぜならば、肺の基本的役割である呼吸=ガス交換(酸素を取り込み、炭酸ガスを排出する)にとって、肺という場は常にドライでなくてはならないからです。この肺の中に微生物が侵入し炎症を起こし、肺の一部が水浸しになる、それが肺炎という病気ですので、肺炎は生命に直結しうる病態であることがこれから理解されるでしょう。 肺炎という病気を理解するには、侵入する微生物についての知識、そしてそれに対して体のほうがどう反応するかの両面からの考察が欠かせません。 微生物に着目した場合、肺炎は、細菌性肺炎(さらに細かく菌種別に議論することもある)、非定型肺炎(マイコプラズマ、レジオネラ、クラミジアの3種は症状、治療とも一般の細菌性肺炎と違うので最近はまとめてこう呼びます)、ウイルス性肺炎、真菌性肺炎などに分類されます。また、普通の生活環境と病院とでは微生物の種類が大きく異なるので、普通の生活をしていてかかった肺炎を「市中肺炎」、病院内で感染して起こる肺炎を「院内肺炎」とする区別もよく行われます。また、生体の免疫力が低下していると普通の人ではあり得ない微生物の感染が起こりますので、これを「日和見(ひよりみ)感染症」と呼びます。 肺炎による死亡はわが国の死亡原因の第4位を占め、人口10万人あたり70人ですが、高齢者(65歳以上、とくに85歳以上)では罹患(りかん)率、死亡率ともに高く、90歳以上では死亡原因の1位を占めます。 すべての肺炎が生命の危険をもたらすわけではなく、外来治療で十分治る肺炎も数多くあります。しかし、高齢(65歳以上)、免疫力の低下する病気を持っている場合(糖尿病、腎不全、進行ガン、血液疾患、AIDSなど)、あるいは肺がすでに荒れている状態(肺気腫症、肺線維症など)の場合などは、病状が急速に悪化し、危険な状態になりうるので入院治療したほうが安全です。なお、本項でいう肺炎では、病気は主に肺胞(はいほう:空気の出入りするスペース)に起こりますが、これに対して、主として肺胞の壁(間質)を冒す肺炎があり、「間質性肺炎」と呼ばれます。細菌によるものは少なく、薬剤の副作用、免疫異常(膠原〈こうげん〉病など)、吸入された真菌などに対する過敏性反応などによって起こりますが、原因がわからないものも多く、これを「特発性間質性肺炎」と呼びます。
症状
 肺炎の症状としては、発熱、咳、痰(たん)、胸痛、呼吸困難などがあげられます。とくに前三者は必発と思われがちですが、そうでないこともしばしばあります。発熱は高齢者では出ないことがよくあり、単なる食思(しょくし)不振(食欲不振)、元気がない、などが唯一の症状であることは珍しくありません。咳、痰は、やはり高齢者、クラミジア肺炎などで目立たないことがあり、注意が必要です。激しい咳は、若年者ではマイコプラズマ肺炎を強く疑う根拠になります。 肺それ自体には知覚神経がありませんので肺炎は通常痛みを伴いませんが、神経は胸膜(きょうまく)には豊富に分布しており、肺炎が胸膜直近に発生すると胸痛が主訴となります。胸痛はまた胸膜炎を合併していることを疑わせる重要なサインです。呼吸困難は、肺炎の広がりが広範であるか、もしくは元々の肺が肺気腫、肺結核後遺症などで機能が低下している場合に起こりやすく、検査で低酸素血症が認められれば入院が絶対的に必要です。 その他、とくに高齢者では食事、水分摂取が障害され、脱水状態になっていることがあり、見極めが必要です。
診断
1)胸部X線写真 肺炎の存在、そして広がりを知る上で必須の検査です。治療効果の判定にも使われます。胸部X線写真では残念ながら肺炎を起こしている菌種までは特定できません。菌の種類は後に述べる菌検査に待つしかありません。しかし、CT検査ではより精密な情報が得られ、菌種もある程度推定がつくことがあり、また、高齢者では肺ガンなど他疾患との鑑別が必用なことが多く、行われてよい検査です。2)血液検査 末梢血の白血球数、CRP(C反応性タンパク)などが病気の程度を知る上で大切です。白血球数は、高齢者、マイコプラズマなどの非定型肺炎では上昇しないことがしばしばあり、注意が必要です。CRPは病勢に少し遅れつつ並行して動きますので、治療継続ひいては中止の目安として重要視されます。また、マイコプラズマ、レジオネラなどの非定型肺炎などでは肝障害が出現することがあります。肝機能、そして腎機能は、抗菌薬の種類とその量を決める上で必須の情報です。非定型肺炎を疑う場合、血清の抗体価の動きを知る必要があり、実際の治療には間に合いませんが、診断確定のためには有用な検査です。3)動脈血ガス分析 血液中の酸素と二酸化炭素の含有量を測る検査です。広範な肺炎や高齢者の肺炎では重症度をみる上で非常に大切な検査です。酸素分圧がある基準以下に低下している場合、入院した上での酸素補給が必須となります。4)細菌学的検査肺炎を起こしている菌を知ることは治療のために非常に重要です。[1]喀痰検査:喀痰(痰がどうしても出ない場合、食塩水の吸入で誘発することも行われます)を採取し、染色(グラム染色)、そして培養が行われます。多くの細菌はこれでわかりますが、非定型肺炎の病原菌、結核菌をはじめとする抗酸菌、ウイルス、特殊な微生物は別の方法が必要です。喀痰検査による原因菌の判明率は、どんなに頑張っても肺炎全体の約半分程度といわれます。培養に引き続いて薬剤感受性検査が行われます。これにより、その菌に対してどんな抗菌薬が効くのかにつき有用な情報が得られます。[2]尿中抗原検査:肺炎球菌、レジオネラ菌の2つについては、これらの菌が血液に入って循環した後尿に出てきますので、これを検出する専用キットが開発されました。保険適用にもなっています。検出感度は高く、喀痰検査よりも優れており、今、急速に普及しています。※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

肺炎標準治療
 肺炎の治療の基本は、適切な抗菌薬の投与、そして全身状態の確保です。1)全身管理 肺炎は若年者でも発熱のためぐったりし、食思不振などで脱水に陥るなど全身状態が冒される病気です。軽症の肺炎は外来通院でも治療できますが、その場合も安静が絶対条件です。家庭の主婦の場合、家事労働のためにどうしても安静が得られない場合、軽症でも入院となることはあり得ます。入院の場合、脱水の補正、適度な解熱、酸素不足がある場合の酸素補給などがしばしば必要となります。2)抗菌薬の選択 すべての菌に対し、有効なオールマイティーの抗菌薬というものは存在しません。最近は多くの種類の菌に効く広範囲な抗菌薬が次々と開発されていますが、それでも限界があり、またそのような薬を濫用すると次々と耐性菌をつくり出すという悪循環に陥りますので、抗菌薬はその患者の起炎菌を同定し、それに合った薬を選ぶというのが原則です。しかし培養、そして薬剤感受性検査の結果が出るまでには数日かかり、それを待っているわけにはいかないので、取りあえず、経験に則って菌を予測し、抗菌薬を選択することが普通に行われます(empiric therapy:エンピリックセラピーといいます)。 大まかにいって、[1]一般細菌、[2]その中でも難治性の耐性菌(MRSA、耐性緑膿菌)、[3]非定型肺炎の菌、[4]嫌気性菌(誤嚥性肺炎の原因となる)、[5]その他、真菌、ウイルスなどのいずれであるかによって、抗菌薬の選択がかなり違ってきますので、これを蓄積された医学的経験から推定します。具体的には、年齢、市中肺炎か院内肺炎か、背景疾患の有無、臨床症状、検査所見、重症度などを参考にいくつかのパターンに分け、その中で考えます。[1]背景疾患のない患者に起こった軽症の市中肺炎(外来治療) 若年者ではマイコプラズマなど非定型肺炎の頻度が高いので、臨床症状、検査値などからそれが強く疑われる場合は、抗菌薬はそれらに有効なミノマイシン、クラリシッドなどが選ばれます。ただし、これらの薬は肺炎球菌などに対しては弱いので、どちらともいえない場合、両者に有効なニューキノロン薬(オゼックス、ガチフロ、アベロックス、クラビットなど)が良い選択です。 高齢者においては、肺炎球菌、インフルエンザ菌などが関わることが多いので、改良されたペニシリンであるオーグメンチンも良い薬ですが、非定型肺炎の中でもクラミジア、レジオネラは高齢者にも多いので、それらが否定できない場合、やはりキノロン薬が優れています。〈内服〉 -オゼックス(150mg)  1回1錠、1日2~3回 -オーグメンチン(375mg)  1回1錠、1日3~4回 これらはいずれも経口薬ですが、外来で点滴治療をという患者さんには、1回の点滴で効果が長時間持続するセフェム系抗菌薬が適しています。〈点滴〉 -ロセフィン(1g)  1日1回[2]背景疾患のない人に起こった中~重症の肺炎(入院治療)〈点滴〉 -ユナシンS(3g)  1日2回 非定型肺炎が否定できない場合これに加えて〈内服〉 -クラリシッド(200mg)  1回1錠1日2回[3]背景に肺気腫、気管支拡張症などを持つ高齢者の市中肺炎 この場合、普通入院となります。菌としては肺炎球菌、クレブシエラ、緑膿菌などのかかわる頻度が高く、特別な配慮が必要です。具体的には第3世代セフェム、カルバペネムなどが選ばれます。〈点滴〉 -ブロアクト(1g)  1日2回 -カルベニン(0.5g)  1日2回[4]院内肺炎 院内肺炎に関しては、その施設ごとに菌の分布状況が異なりますので、一般的にいうことはできません。MRSA肺炎に対しては、バンコマイシン、ハベカシン、タゴシッドの3つの薬があり、いずれも優れた性質を持っており、病状に応じて使い分けが行われます。[5]日和見感染症 免疫能が低下した患者(膠原〈こうげん〉病などでステロイド、エンドキサンなど免疫抑制剤を長期間服用している方、ガンで抗ガン剤投与を受けている方、白血病など血液疾患で治療を受けている方、HIV感染者など)では、外界からの菌の侵入を許しやすく、肺に限っても様々な感染症が起こり得ます。その中には細菌、真菌などのほか、ニューモシスチス、サイトメガロウイルスなど特殊な病原体による肺炎もまれではありません。これらの治療は専門的にわたりますので、ここでは割愛します。※「標準治療」は診療活動をする専門医により行われている一般標準的な治療法の解説です。厚生労働省や学会で作成した「ガイドライン」そのものではありません。
※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。

肺炎予後
 若い人の肺炎では死に至ることはまれで、早期に治療を開始すれば後遺症を残さず治ります。しかし、炎症が胸膜(きょうまく)に及ぶと胸膜癒着を起こし、肺活量の減少、胸壁の違和感が残ることもあります。高齢者では年齢が進むほど死亡率は高くなり、予断を許しません。強力な抗菌薬を投与しいったん治療がうまくいきかけても、体力の低下とともに別の菌に感染(院内肺炎)したり、誤嚥性肺炎を起こしたり、心臓の合併症を起こしたりし、最終的には不幸な転帰をとることがあります。やはり肺炎は、わが国死亡率第4位の疾患なのです。
生活上の注意
 肺炎にかかることを防ぐのはなかなか困難です。高齢者は急性上気道炎(かぜ)がきっかけになることもあるので、流行時期には予防(水によるうがい、喉の保湿など)が必要です。肺炎にかかってしまった場合、通院で治療する場合は、十分な安静と水分、栄養分の摂取が不可欠です。 肺炎球菌ワクチンというものがあります。これは肺炎の原因の約1/4を占める肺炎球菌に対するワクチンとして米国で開発されたもので、米国では65歳以上の高齢者で肺や心臓に病気を持っている人に勧められています。わが国でこのワクチンが有効かどうかは、残念ながらまだ検証されていません。高齢者にインフルエンザワクチンと一緒に接種することで、高齢者の肺炎死亡を減らせるのではないかといわれ、研究が進められています。また、本ワクチンは肺炎球菌以外の菌による肺炎(肺炎全体の3/4)に対しては効果がありません。※文中にあるオレンジ色の文字にカーソルを合わせてクリックすると、用語の説明が表示されます。


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テーマ : 医療・病気・治療
ジャンル : 心と身体

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